ランニングシューズはどう選ぶ?おすすめのシューズと選び方

ナイキ ランニングシューズ

東京五輪を控え、各種スポーツイベントの開催が過熱しています。
ランニングイベントに関しても、陸上競技場などを使った参加型の地域イベントが活発になってきており、こうしたイベント参加をきっかけに定期的にランニングを始める方も多いようです。
今回は、ランニングにおいて大切なアイテムであるシューズについて、各メーカーの特徴をチェックしてより自分に合ったシューズで走りだせるように詳しくご紹介していきます。

ランニングシューズが必要な理由ってなに?

ランニングのメリットとして「シューズ一つあれば始められる」という意見が、多くの方からあがるかと思います。
確かに機能性をそこまで重視しなければ、ある程度運動ができる服装に、走れるようなシューズだけで、ゆっくりとしたジョギング程度なら問題なくおこなえるかもしれません。 しかし、定期的かつある程度長時間(30分~1時間程度継続的に)走行しようとした場合には、やはりランニングシューズが必要となります。

ランニングシューズの特徴は、パッと見てわかる外見の構造(例えばアッパーがメッシュである、ソールのかかと部分がしっかりしているなど)のほかにも、実際に足を入れる部分と地面に接地する部分の間の「ミッドソール」に多くの機能が内蔵されていて、シューズごとにその特徴も異なります。

タウンシューズはもちろんですが、ウォーキングシューズやその他のスポーツのトレーニングシューズでは、このミッドソールの構造がランニングの負荷(かかとからの着地の衝撃やそこからの体重移動など)を計算した形になっておらず、負荷の分散ができなかったり、不必要な足部の「ねじれ」に対応できなかったりして体へのダメージが大きくなります。
野外での継続的なランニングでは、こうした負荷から体を守るために初心者の方もしっかりとしたランニングシューズを使用したほうが良いでしょう。

ランニングシューズにはさまざまなタイプがある!?その理由は?

ひとえにランニングシューズと言っても、スポーツショップなどのシューズ売り場に行けばわかるとおり、さまざまなメーカーから多くのラインナップが紹介されています。 まず、おすすめの品番を狙う前に前提となるランニングシューズの一般的なジャンル分けを理解しておきましょう。

①走るペースによって使うシューズは異なる

「初級者と上級者」という言い方もできるかもしれませんが、ここでは「走るペース」によって使うシューズは異なることを説明します。

基本的なフォームが身についていれば、走るスピードが速くなり、走る際の着地している時間(接地時間)が短くなっていきます。
そうすると、かかと部分にあるクッション材はあまり必要としなくなるので、見た目も薄く、より軽量な構造のシューズのほうが走りやすくなります。
こうした理由から、上級ランナーは軽量なシューズをはく、と紹介している方も多いようです。

しかし、ある程度経験のあるランナーでも、トレーニング期間のゆっくりとしたペースで走る際の接地時間は比較的長いため、足への負荷を下げるためにクッション性のあるタイプのシューズを選んで使うほうがおすすめの場合もあります。
また、10km以下など短い距離でスピードを上げて走る際などは、何足か使い分けている方も多いです。

②クッション性と反発性

①とつながる部分もありますが、クッション性があるものは一般的に「初心者向け」と紹介される場合が多いです。
クッション性が高いことで、足にダイレクトにかかる負担を軽減させられるため、筋力のない方や体重のある方、ゆっくりとしたペースで走ることの多い初心者にとって、シューズのクッション性は必要な機能の一つです。
しかし、より「走る」という動きを考えた際には、走る際のけり出しや体重移動をスムーズにするために必要な反発性、「硬さ」も大切となります。そのため、ゆっくり走る方でも慣れてきた方や、レースにチャレンジする方ではこうした機能を持ったシューズをおすすめする場合が多くなってきます。

ランニングシューズの人気ブランドとその特徴とは?

では、ランニングシューズの人気ブランドとそれぞれの特徴をご紹介します。

【NIKE】代表モデル:ヴェイパーフライ4%

ヴェイパーフライ

NIKEのランニングシューズでは、近年、厚底が席巻しています。 クッション素材であるZOOMクッションや、アッパーで使用されるフライニット素材により高い軽量性が特徴のアイテムが多いです。

【アシックス】代表モデル:GT-2000

日本国内のブランドとして確固たる地位と人気があるアシックス。 ゲル素材のクッションのほか、IGS(インパクト・ガイダンス・システム)を始めとした足運びをサポートするプレートが内蔵されているなど、充実した機能性が特徴です。

【アディダス】代表モデル:アディゼロボストン

従来のシリーズを常にアップデートしてリリースしているアディダス。
「アディゼロ」シリーズを始めとして、アップデートされた同じモデルをはき続けているファンも多いです。
ミッドソールに使われるBOOSTクッションは、クッション性はもちろん軽量性と反発性が高いのが特徴です。

【ミズノ】代表モデル:ウェーブライダー

ミズノは日本国内のブランドとしてアシックスと対をなしています。
ランニングシューズの最大の特徴はWAVEと呼ばれるプレートをミッドソールに使い、着地時の衝撃を和らげ、その力を反発性として足に返すことでより次の足運びを楽にできる機能が設けられている点です。
陸上競技のシェアも高く、上級者向けやスピードレース向きのシリーズも充実しています。

【ニューバランス】代表モデル:ハンゾーユー

ここ数年で多くの新シリーズがリリースしている今人気が登り調子のニューバランス。
足の機能性を考慮したフラットソール(接地面が平らになっている)が特徴で、初級者~上級者まで各カテゴリーのラインナップで疲れにくい足運びをサポートできます。

【アンダーアーマー】代表モデル:UAチャージドローグ

スパッツのようなアンダーウェアが主力でしたが、トレーニングアイテムのほかにもランニングアイテムも近年充実してきています。
クッショニング素材である「マイクロG」や「UAホバー」など現在のラインナップはトレーニングなどでも安心して使えるクッション系のラインナップが充実している印象です。

【オン】代表モデル:クラウド

スイスのメーカーであるオンは最近、量販店のスポーツショップでも見かけるようになりました。
カジュアルシューズかと思うような特徴的なアウトソールは、着地の際に変形し非常に高いクッション性と反発性を感じることができます。

【HOKA】代表モデル:クリフトン 7

数々の業界賞を受賞したクリフトンシリーズの最新モデル。
軽量性、優れたクッション性、反発性を備えた人気モデルが更に進化し先進のフォーム素材を採用しクッション性を高めたHOKA ONE ONE(ホカ オネオネ)独自のボリュームミッドソール構造と、柔軟性の高い前足部で素晴らしく滑らかな走り心地を提供。

【その他】

アメリカで非常に高いシェアを誇るブルックスでは「グリセリン」「ゴースト」などの各シリーズをはき続けるコアなファンがいます。
アウトドアブランドとしてのイメージの強いサロモンなどもロードランニング・トレイルランニング系の品番が充実しているため、不整地を走るランニングをする方にはおすすめです。

アスリートが選ぶランニングシューズはこれ!

東京オリンピックを控え、国内外のマラソン・陸上競技トラック種目のニュースも増えてきました。
近年は日本人選手も世界レベルに通用するタイムを出す選手が増えてきており、その選手が使うシューズについても注目が集まりやすくなりました。
今回は、注目選手とそのシューズをいくつかピックアップして紹介します。

【モハメド・ファラー】【大迫傑】

使用シューズ:NIKE ズーム ヴェイパーフライ4%

ズーム ヴェイパーフライ

学生時代から日本のトップランナーであり、プロになってから現在はアメリカの「オレゴンプロジェクト」と言われる長距離チームでトレーニングをしている大迫傑選手。2018年のシカゴマラソンで当日のマラソン日本最高記録を更新した際にはいていたシューズにも注目が集まり、厚底シューズの話題が増えるきっかけになったように思えます。
元々トラック種目でも記録を残すスピードランナーであるため、カーボンプレートが内蔵されたヴァイパーフライはより大迫選手の強みを引き出しているようです。
また、オレゴンプロジェクトの同門であり、これまたトラックでは敵なしの強さを誇ったモハメド・ファラー選手(イギリス)もトラック種目時代はほかメーカーのシューズを使っていたものの、現在はヴェイパーフライをはいています。
5,000mや10,000mのトラック種目ではラストスパートがとてつもないスピードになるファラー選手の走りもより体重を前に運ぶことをサポートできる同シューズの特徴をうまく引き出せるランナーのようです。

【ウィルソン・キプサング】

使用シューズ:adidas adiZERO SUB2

過去2時間3分台という驚異的なタイム(しかも4回)でフルマラソンを駆け抜けたウィルソン・キプサング選手(ケニア)のシューズにも注目が集まっています。 キプサング選手もシューズの開発に積極的にかかわっており、アディダスと協力して開発したアディゼロ サブ2はその名のとおりフルマラソン2時間切りを目指して誕生したシューズで、日本国内最高タイムをマークした2017年の東京マラソンでも同シューズを使用していたことで、2018年の発売の際に多くのランナーの話題となりました。
クッション性と反発性が両立したBOOSTと言われるソールを使っており、このアディゼロ サブ2は見かけよりも高い反発性があるためキプサング選手のようなスピードを持続的に出せるマラソンランナーにマッチしているようです。
ぶことをサポートできる同シューズの特徴をうまく引き出せるランナーのようです。

今話題の厚底シューズとは?

さて、先ほどシューズの大まかなジャンル分けを紹介しておりましたが、近年話題のシューズジャンルで「厚底ランニングシューズ」があります。

NIKEからはズーム ヴェイパーフライ4%というシューズをはいた選手が世界トップレベルのマラソン大会で上位を独占するということが起こり、その後日本人選手もこのシューズを用いて日本記録を更新したことから、国内でも多くの注目を浴びています。
見た目はかかとの部位にNIKE特有のZOOMクッションを用いており、分厚い構造ながらも軽量です。しかし、このクッションを使いすぎるかかと着地の走り方は、このシューズでは不向きとなります。
ヴェイパーフライ4%はミッドソールにカーボンを内蔵しているため非常に高い反発性を備えており、足の前足部にうまく体重移動していく感覚で走り続けないと、着地の際に柔らかいクッションに力が吸収されて走れません。
また、そうすることでカーボンの反発性を使い、より前方向に足が運ばれやすくなります。 走るフォームとセットで使用を考えていくとより効果が発揮されるシューズと言えます。

また、アシックスからはMETARIDE(以下、メタライド)というほかのアシックスシューズとは一線を画す品番がリリースされています。
こちらもアシックス独自のクッション素材であるGELクッションを使いしっかりとしたクッション性があるほか、最大の特徴としてシューズの重心をかかと寄りに配置しバランスをとるために走行時に、前に重心を運び続けやすくする機能があります。
いずれの厚底シューズも、キーワードは「重心を前方向(進む方向)に運びやすくさせる」ことで、より走るフォームを作りやすくする、といった新しい感覚のシューズとなります。

もちろん、従来のレース向けシューズである、薄いソールのシューズもスピードランナーは好む方も多いため、よりランナーの走り方がシューズにマッチしているかがより重要となります。
決して「厚底の方が速く走れる」「はくだけで速く走れる」といったようなものではないようです。

そして、ニューバランスでは新素材である「FRESH FOAM」を使ったBEACONシリーズがリリース。
ニューバランスシューズの特徴であるミッドフット(中足部)の着地を意識したソール形状に、軽量で非常に高いクッション性、レベルに関係のないさまざまな走法のランナーでもスムーズな体重移動をサポートするアウトソール配置をしているため、ゆっくり楽に走りたいという多くの方におすすめしやすいシューズが話題となっています。

ランニングシューズの選び方

先ほど紹介したとおり、ランニングシューズにはさまざまなタイプがあり、その中からランナーのレベルや使用シーン、そして走り方により最適なシューズが異なります。 よりベストなセレクトができるように、メーカーやブランドごとにチャートなどを用意している場合もありますが、今回はいくつもある選び方の基準の中から、「クッション性」および「反発性」といったシューズのスペックとはく方の身体的な特徴、つまり足の形という観点で選び方をご紹介します。

①ランナーのレベルと使用シーン

メーカーごとに表現が異なるため、今回は「クッション性(着地時の衝撃を和らげる機能)」と「反発性(走りやすくするために必要な硬さ)」という表現で紹介していきます。 もちろんほかにもシューズを選ぶ際の特徴はありますが、今回紹介した観点のみでジャンル分けすると

  • クッション性低い + 反発性あり → 短い距離を走る際やスピードランナー
  • クッション性高い + 反発性あり → 中級者ランナーやゆっくりとしたレース向き
  • クッション性高い + 反発性低い → 初心者やゆっくりとしたトレーニング向き

こんな形でイメージしていくと良いように思います。

初心者の場合や、トレーニング時に長時間使用する場合は基本的にクッション性が優先となります。上級者やスピードランナーでもLSD(ロングスローディスタンス)をおこなう場合はクッション性の高いシューズにはきかえる方も多いです。
また、初~中級者でもレースなどある程度走るペースを決めて最後までしっかり走り切りたい場合は、ソールにプレートが入っているタイプなどある程度反発性を感じられるシューズを好む方もいます。クッション性だけでは走る際のけり出しやレース後半の足のブレを防いだりする力が低いため、走りにくさを感じる方もいます。

②足のタイプ ~プロネーションとサピネーション~

足の形、という点について見ていくと比較的大きな比重を占めるのが立っているときの足の「プロネーション(回内)」「サピネーション(回外)」だと言われています。
一般的な表現でいくと、プロネーションは足が親指側に傾き土踏まず側に倒れてしまうことで、足が本来持つ筋力が発揮しにくくなったり、うまく体重を分散することができず足部やアキレス腱の痛みの原因になったりします。
また、サピネーションはその逆で外側に足が傾き、これもまた膝や股関節に負担が増えます。O脚傾向の方に多い印象です。

例えば、プロネーション予防の効果があるシューズを、サピネーション傾向の足の方がはいてしまうとより外側に体重がかかりやすくなり不向きとなります。サピネーション傾向の方は足(特に土踏まず、アーチと呼ばれます)が本来持つ、たわむようなクッション構造が生かせないため、体重のかけかたの修正や比較的クッション性の高いシューズを使うことをすすめられる場合があるようです。

最近のシューズショップでは足の体重のかかっているポイントなどを簡易的に測定しプロネーション(サピネーション)かを確認できることが増えているので、そのようなショップで相談することがおすすめです。

また、これらの調整はシューズそのものだけでなく、インソール(中敷き)を使うことでもできます。
シューズを購入するタイミングで併せて検討してみても良いでしょう。

③サイズとウィズ

そして、ほとんどの方が購入の際に確認するサイズについても、ポイントがあります。 一般的に、足の実測(裸足でのサイズ)に1cm~1.5cm程度加えたサイズがシューズサイズだと言われています。
しかしながら、男性は比較的サイズに余裕を持ちすぎて購入するケース、反対に女性はタイトすぎるサイズを購入するケースが多いように見えます。
サイズが大きすぎ(小さすぎ)ることで、シューズが本来持つ「曲がる」部分が、足とマッチしなかったり、靴擦れやムレ・指の痛みの原因になったりするほか、シューズの耐久性が低くなる場合があるため、感覚だけでなく一度サイズを確認することが重要です。
メーカーごとのサイズ感が気になる方は、シューズのインソールを抜いてみて足を重ねてみることで、シューズ内の必要な「余裕(≒必要なスペース)」を比較的簡単に確認できるのでおすすめです。

また、甲高の方や足の形がスクエア型と言われ、足の指のほうがかかと側に対して広くシューズをはいた際にきつさを感じることが多い方に関しては「ウィズ」(周径囲)を測定し、ワイドタイプのシューズを購入するのが一般的です。
「きつさを感じるからワンサイズ上げる」ことは、上記のとおり本来のサイズと異なるためあまり好ましくありません。

【タイプ別・レベル別】ヒマラヤおすすめのランニングシューズはこれだ!

【クッション系】

アシックス:ゲルカヤノ

ニューバランス:フレッシュフォーム

ミズノ:ウェーブライダー

アンダーアーマー:チャージドローグ2

【トレーニング系】

ナイキ:リアクト

ニューバランス:HANZO T

アディダス:アディゼロRC

ミズノ:ウェーブシャドウ

【レース系】

ナイキ:ズームフライ ズームライバルフライ

アシックス:ソーティーマジック

ニューバランス:HANZO S

【レベル別 まずは完走 初心者】

ナイキ:リニューラン

アシックス:アシックス:GT-2000

アシックス:アディゼロボストン

ニューバランス:HANZO U

【サブ4】

ナイキ:エア ズーム ペガサス

アディダス:アディゼロジャパン

【サブ3】

ナイキ:エア ズーム ストリーク

アシックス:ターサーエッジ

ニューバランス:ハンゾーR

アディゼロタクミセン

まとめ

今回いくつかピックアップしてシューズや、シューズの特徴そして選び方を紹介していきましたが、年々さまざまなブランドからシューズが発売されています。
メーカーやブランドごとの特徴やコンセプトも顕著に別れており、「厚底・薄底」などどちらが良いのかと疑問を持たれる方も多いようです。
今回紹介した情報も一端ではありますが、最も大切なのはシューズそのもののスペックや構造に加え、シューズをはいて走るランナーの特徴(使用シーン・レベル・走り方や足の形といった身体的特徴など)をしっかりチェックしてシューズを選ぶことです。
トレンドなどもありますが、よほど画期的な構造でない限り、こうした選び方の基準ができている方は失敗も少ないと思いますのでぜひ参考にしてみてください。

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